2004北丹沢完走記

走り出した瞬間に「終わったな」と思った。
だけどこんな事でくじけたら1年間何の為に頑張ってきたのか分からなくなる。
とにかく足を一歩ずつ前に前に出すだけだ。
初めてこのレースで「完走を手にできるかもしれない権利」を手にした時、全身から喜びが湧き上がるのを感じた。
たった1枚の紙を手にするために、足切りされ、見る事さえ許されなかった北丹沢のすべてをこの目で見るた為に、えくんちょは戦った。
高低差&距離
高低差&距離

朝一番☆
朝一番☆

朝6:30分に会場に到着。もうすでに沢山の参加者が並んでいました。
昨年と違って朝からジリジリと熱い日差しが射していて こんなにいい景色の所だったのかと驚きました。
 
 
なるべく前の方に並びました。ロードを走って最初の登山道に入る前に 
できるだけ前に行っておかないと渋滞にハマルからです。
 
写真の左足には肉離れのテーピングがしてあります。
 
ズボンには手袋がはいっています。
 
足が短いわけではありません!(笑)
スタート
スタート

7時の号砲とともに走り出しました。その瞬間に「終わったな・・・。」と早くも思いました(笑)
 
荷物、会場では気にならなかったのですが走り出したら有り得ない程に重すぎでした。
 
これを事前に背負ってのリハーサルをしていれば、もう少し減らすべきだと分かったのですが・・・。
 
本当にこのまま、道路に中身を置き去りにしようかと思いました(爆)
 
でも置き去りにしたら大会要綱の「ゴミをレース中に投棄した選手」の項目に引っかかります(笑)
 
もうロードの時点で前にでる事はできませんでした。
 
軽装のランナーとは比較にならない程、私は相当の負荷と戦う羽目になってしまったのです。
少し進んでは歩きました。いつもの私でしたら絶対に有り得ない事です。あせりますがしかたありません。
第一の峠越え
第一の峠越え

ロードをこなすとすぐに登山道に入ります。皆もくもくと登ります。
渋滞するので ここは余計な体力を消耗しないように 
強制的に止まりますのでそこで体力を回復させましょう。とにかく狭いです。
 
私は2回目なのでそれほど驚きませんでしたが、
初めての方はいきなりの登山道で先が見えない(読めない)のであせるでしょう。
 
登りのあとは当然下りがあるわけで、結構皆飛ばしますので 
間を空けると迷惑になっちゃうんでとにかく前においてかれないよう走ります。
 
ここで調子にのってしまうと捻挫したりするので注意が必要です。
まだここは3kmしかすすんでないんですからっ!
ロード〜キャンプ場
ロード〜キャンプ場

そして辛かった山道もおしまい。再びロードにでると のどかな風景が広がってきます。
 
こちらは激しい競技の最中なのに 田んぼや畑では
おばあちゃんがのんびり農作業中でこちらには目もくれません(笑)
 
とにかく日差しが熱い。背中に搭載したペットボトルのお茶を一気にストローで吸い上げます。
 
そしてようやく車がちらほら見え出して都会的な風景が現れます。神の川キャンプ場です。
ここには去年もだいたい同じ 8時35分頃 に到着しました。
 
トイレにも行きたかったのですが やっぱり先を急ぎたいので行けませんでした。
ここは結構一般の方もいらっしゃるのでにぎやかな感じです。
小手調べはここでおしまい!
小手調べはここでおしまい!

キャンプ場の長い橋を渡って初めて立ち止まりました。
 
ここでは休憩をとってる選手が結構います。写真を撮ったりする姿もみえます。
 
私も5ふんほど休憩しました。そこで初めてストックを取り出しました。
 
ここからが本格的な登山の始まりだと知っていたからです。
 
スタートから僅か8.5kmに 1時間40分ほどかかります。
女性ランナーの方はこの数字を参考に!
1000mの峠越え
1000mの峠越え

8時45分、ここからが本当のレースになります。もの凄い傾斜の連続です。
とにかく休みたくても休む場所もないので後ろの選手にも迷惑がかかるので 行くしかないです。
 
しばらくすると道が広がってくるのでコースを外れて少し休みをとる選手がいます。
 
私も何回か小休止をいれましたが、すぐにタイミングを計って列に復帰します。
 
私は昨年の時点では登山の経験がなくてこのコースに大変衝撃を受けたのです。
初めての方はここで疲れきってしまうかも。
 
でも私はストックのお陰で比較的楽に登れたかもしれません。
 
多分ストックがなかったら 荷物が重すぎますので、
早くもヒザを故障したり レースそのものを投げ出していたかもしれないです!
鐘撞山
鐘撞山

鐘撞山では初めて鐘を見ました。
昨年はガスっててそんな鐘があるって分かりませんでした。
 
そこでスタッフの方がいたので写真をお願いしました。
アクシデントがあったので ちょっと疲れた心がふっと軽くなりました(笑)
 
昨年はここのポイントでお弁当のような ド派手な休憩をとっているグループを見ました。
 
多分あの様子じゃ第一チェックポイントさえ間に合ってないかもです。
 
ここでは長いは禁物です。先を急いだ方がいいです。
 
私のような平凡なランナーは第一チェックが敵ではなく、
第二にいかに間に合わせるかなのですから!
 
貯金をためましょう!
 
わずか数分の貯金はこの峠をいかにうまくこなすかにかかっています。
下り
下り

やっとピークを過ぎると今度は下りです。でも足がキテいます。
工程の半分にも来てないのにヒザがガクガクします。
 
下りでは多少飛ばせるのですが やっぱり足がもたないのでカーブでちょっと止まっては
後ろの選手に道を譲ったりすると 感謝されたりします。
 
15kmを過ぎてからでしょうか?前のランナーがちらちら下をみていました。
先を急ぎたいのですがなんだか様子が変です。 すると・・・
 
「自力であがって来る事できませんかあ〜?」と前のランナーが問いかけました。
「そのまま下れば失格になるから」という呼びかけも飛んでいたように思います。
遥か右下に何名かがコースアウトしたようです。
 
前の男性が「見捨てるわけにいかんな。」とか他の方が「もう第一関門は間に合わないんでしょ!」と発言した。
 
私は「絶対にそんな(間に合わない)事はないんだ」と強く思ったが言えなかった。
 
時間は10時35分位の事だったと思う。私は先を急ぎたいので進みました。
 
今年もコースアウトか・・・。あの集団の真後ろについていたら・・・と思うと山岳レースは怖い。
ウォーーー
ウォーーー

推定16km付近過ぎでものすごいモノを発見しました。 「第一関門までアト1km」
 
うんうん!そういえば沢の音もしてきたし
アト1kmでおなかいっぱい水が飲めるのねっ私頑張っちゃう〜♪ 小さな幸せに心躍らせた瞬間だった☆
 
しばらく下る、とにかく下りまくった。何かある!
 
「関門まであと1km」 !?
 
「っうぉ〜〜〜騙された〜〜〜(涙)」
 
皆 かつての もう誰も愛さない の頃の「吉田栄作」と化してました。
精神的なダメージからくる疲労は計り知れず・・・。
第一関門
第一関門

11時5分に第一関門に到着しました。昨年も同じ時間でした。
 
ここでも休憩が取れるのですが私のようなぎりぎりランナーはここでの休憩が「命」にかかわるのです。
 
とにかくここでは休憩はしてはいけません。ここは最後の貯金ポイントになります。
 
昨年は11時20分にでて(15分の休憩) 時間がたらなくなってしまったのです。
今年は水を急いで補給して11時10分にでました。
 
たった5分の休憩、昨年より10分の貯金が生死を分けるのです。
 
第一関門はただの通過点に過ぎず、私の敵は「第二関門の制限時間の厳しさ」だったのです。
 
18.5kmに4時間5分もかかるのです。いかに厳しいか想像を超えるものがあります。
第三の峠越え〜犬越路
第三の峠越え〜犬越路

2番目の敵に挑みます。この登り坂を利用して持ってきた食べ物を食べます。
 
少し緩やかな坂なのですが 昨年はこの辺りで木の枝を無意識に捜していました。
 
でも今年は頑丈なストックのお陰で
重たい荷物を背負ってきてしまった自分をずいぶん助けてくれました。
 
このあと始まる峠はさらに厳しさをまして カーブでは動かなくなった選手がちらほら出現してきます。
顔は固まって目はうつろ・・・。声を掛けたいと思うのですが 私も声なんかでないのです。
 
とにかくストックを振り上げて足の前に出して重い荷物と自分の体を乗せて前にねじ込むのです。
 
顔は鬼です。鬼にならないと越えられません。
 
橋を渡ったり、崖にロープがつたってあったり変化があってストックも使えない場面があり片手にもつしかありません。
 
場所の把握は難しいところです。今 自分がどの辺りにいるのか 
それが分かれば 休憩のとりようがあるのですが。
 
そこにいたスタッフ(多分20km付近)にきいたらあいまいな答えでした。
幸せのアスファルト
幸せのアスファルト

やっとピークを越えて犬越路トンネル付近につきました。
 
昨年はここまできて下れず、さらに登れといわれ 魂が抜けたのです。
 
しかし今年は違う!アスファルトが見える!こんな景色だったんだ〜〜〜!
 
時間は12時5分、あと残り約7.5km。
 
昨年は25分しかなく諦めざるをえなかった。でも今年は走る事ができる!希望をもって!!
 
景色は素晴らしく自分の足で稼いだ高さで景色を堪能するこの幸せ☆
灼熱のアンカー
灼熱のアンカー

でもアスファルトはすぐにでこぼこのじゃり道になりました。
しかも暑く灼熱の砂埃を巻き上げながら進みました。
 
でもやっぱりスピードが出ず、あせり始めました。
距離表示がないので このペースでいいのか分からないのです。
 
時計が12時40分を指した頃に多分残り2kmの表示を見たのだと思います。
 
もう30分以上走り続けてきました。
 
私が走力的にアンカーみたいなモノですので歩いてしまっている人をみると切なかったです。
 
私が足を止めたらそこで終わりです。とにかく死にそうなほど走りました。
石をこれでもかっって位ふみつけながら!
 
長かった砂利に別れを告げ、ようやくロードにでました。
橋が掛かってて 昨年はつらい気持ちで走るしかできませんでした。
 
トンネルが何箇所かでできて でもまだ第二関門は見えません。
第二関門は1時に閉鎖になるのです。
 
もう15分もたてばここまで来た努力は水の泡になるのです。
こうしたプレッシャーをかかえながら走るのはとても負担がかかります。
 
走力のある男性ランナーならかなり前に余裕で通過できると思いますが女性には辛いかもしれません。
この時間設定は一番厳しいのです。
 
そして何個目かのトンネルの向こうに黄色い影がちらちらと見えたのです!おっ こりはモスカステ・・・。
 
第二関門!
第二関門!

やった〜〜〜〜第二関門だ〜!初めての余裕を全身に浴びる!!
昨年はここで恐怖のゼッケン強制剥がしの刑を食らったのだ。
 
でも今年は違う!こんなににぎやかだったんだ〜。時計を見ると12時52分 閉鎖8分前!!
あの第一関門の10分の貯金がなかったらここに立っていない。やりくり上手な自分をほめる(笑)
 
おなかいっぱい湧き水を頂く。信じられない位冷たくてうまい!
 
普段 人見知りなえくんちょだが気分がハイになっていて
ガードレール付近でたまたま隣にいあわせた女性ランナーと初めて会話を楽しんだ。
 
その方は2回目で43kmになってから初参加だと話していた。ストックの笑い話などして楽しかった。
その方はシングルストックで黒い感じのウェアに髪の毛がクルクルとかわいらしい細身の女性だった。  
 
出身は相模原なんですけど群馬からですといったら驚いていた。
ゼッケン番号は覚えていなかったがその方は東京から参加で後からあるサイトの写真で見つけた。
不幸のバナナ(笑)
不幸のバナナ(笑)

その方が先に行くようで私に「この先もいきますよね!?」と言ったので
「もちろん行きますよ!気をつけてくださいね!」といって別れた。
 
この時はまだ意味が把握できなかったのだが 第二関門を突破しても
「この先には進まないリタイア」を選択する場所なのだとわかった。
 
この先でもしリタイヤしたくても自力で下山するしかないのです。車が走れる最後のポイントなのです。
ここまできたのに「どうしようかなあ・・・。」と言っている男性ランナーをみて驚きました。
 
今大会で初めてバナナが目に入ったので1つもらいました。(第一関門には今年無かった?)
 
食べてる時に机の上にまだバナナが大量にあって どうしても食べたい切り口のバナナがあって
「もう一つたべてもいいですか?」と言ったら・・・・・何と・・・・・・!?
 
嫌な顔をされた・・・・・(ガ〜ン・・・・。) すっごいショックだったです。
 
後で今年参加された他の方のHP見たらバナナは3個くらい食べたってありましたんで・・・・。
机の前にいた方がそういう態度をしてました。
 
となりのスタッフが「いいんじゃない!?」と食べさせてくれたんですけど本当に嫌な思いをしてしまいました・・・。
家に帰ってからも 「あれさえなければ」と嫌な感じでした。
 
そんなこんなで「しょんぼり」していると(1年経っても粘着質 笑)
「1004番さんは先にいかないの?」とスタッフさんに言われた。
 
ここでしっかり休憩して次に向かおうと思ってたので
「さっきの黒いお姉さんもなんか言ってたしなんでかな?」と思っていたら
 
「スィーパーさんもう出ちゃったよ!」(スィーパーさんとはコースのサポートスタッフらしい)
 
というのであわてて追いかけた(笑) 1時15分でしたので この時間までしかここにいられないようです。
ラスボス登場
ラスボス登場

最後の方のランナーは一瞬集団状態になります。
ここで歩きながら本当にリタイアしないのか確認してるようでした。
道路から階段を下りればもう引き返すことはできません。
 
次の関門は4時30分。距離はたったの6km!
初めて余裕で川を見たり滝をみたりして幸せを噛み締めました♪昨年はこの先を見る事すらできなかったのですから。
 
ところが余裕は5分で終了・・・。最後の峠はまさに北丹沢の名に恥じないグレイトな最終ボスでした・・。
もう峠の最初の付近で座り込んでいるランナーがいました。登っても登っても木が立ちはだかり明るくなりません。
 
とにかく死にそうでした。でも何とか前のランナーに食らいついていきました。
 
スタッフさんに「このペースで間に合いますかっ?」と聞いたら
「そうだね・・・。ギリギリだね・・・。まあ大丈夫でしょ・・・。」
 
「何ですと・・・!?」こんなに時間があるのにぎりぎりとは最終ボスの怖さは計り知れない。
 
そんなこんなでやっとピーク・・・・? 「風巻の頭」!? あんた誰(爆)?
 
もう休む事などできませんでした。もう激キツの登りと激アフォの騙しピークの連続におもわず・・・・・
 
体力の限界っ」と千代の富士引退会見物マネをしてしまいました。
 
姫次の手前では戦隊モノのショッカーや「ギャバン」が得意そうな爆発で落下できるスゲ〜谷がありました!
 
姫次の中心でえくんちょが笑う!
姫次の中心でえくんちょが笑う!

やっとの思いで姫次に3時45分につきました。
 
この大会で初めて完走する権利を得た瞬間でした。
 
嬉しくてスタッフさんと話をしたり写真をとったり!
群馬から来たのですといったらまたビックリされました。
 
写真のえくんちょはマジ嬉しそうな顔をしています。
 
本当にこのレースで嬉しい時間でした。
富士山の御褒美
富士山の御褒美

富士山が見えました!
 
スタッフさんが教えてくれなかったら見逃すところでした。
永遠の下り
永遠の下り

15分の至福の時を過ごして4時に姫次を出発しました。
ところが実は姫次の前で一瞬の衝撃でヒザを負傷してしまったようです。
 
姫次までは登り坂だったので気がつかなかったのですが、ここからは永遠と長い下りが続くのです。
 
本来ならば下りでは飛ばせそうですが、
えくんちょは左足に肉離れ、右ヒザを負傷という最悪の状態になってしまったのです。
 
この下りは予定では1時間位でいけると思っていましたが、
私にそんな力は残っていなく一歩下るのも激痛が襲い精一杯な状態でした。
 
もう前も後ろにも選手の影はなく、傾いた夕日の中をてくてく歩いていました。ブンブン虫が飛んでいました。
 
久し振りに選手の足音が聞こえて
「まだ後ろに(選手が)いるから大丈夫だよ、頑張れ〜♪」と軽やかに走り去っていきました。
 
右下に非難小屋らしきものが見えて看板の分岐があり どちらに進んでいいか迷ってしまったときも
運よくランナーが通りかかり「こっちだよ!」と教えてくれました。
 
そして下ってくとスタッフさんが右側にいて「残り○キロだよ!ここにコップのお水があるよ!」っと言ってくださいました。
 
私は実は第二関門から激しく水分をとってしまったおかげで・・・
歩く度に「チャポン♪」状態でやばかったのです(笑)嬉しかったですありがとう!
 
有難きお言葉
有難きお言葉

そして相変わらず歩くよりも遅いスピードで下っていると うしろからスタッフが湧いてきました(爆)
競技も終わりに近づいたのか 各配置にいたスタッフが下山してきたようです。
 
その中の一つのスタッフの集団が私を見て「おいあれ無かったか?」←食べ物の事らしい。
 
「水もあるよ飲む?」
「サロン○スプレー使う?」 「さすがに女の子にはかけてあげられない(笑)」
 
サロン○ススプレーをお借りして足にかけさせてもらいました。有難かったです。
 
そのスタッフさんに「このストックは左右で長さが違うんですね。」と言われた(笑)
 
いやあそれは使ってるうちに長さがかわったんですよ、というとさすがだと思ったのにと笑われた。
幻のK様
幻のK様

そして黍殻山を過ぎた付近でしょうか・・・私をピッタリマークしてくる人達がいました。
 
そこで1人選手に抜かされたのか もう覚えていませんが・・あきらかに独特の雰囲気を醸し出していました。
 
彼らは雑談をしながらでもえくんちょの1m後ろを追ってくるので
なんだか止まりたくても行くしかありませんでした。
 
そこで私は信じられない事を耳にしました。
 
「いや〜鏑木さんは前日は来てたんだけど
今日は出てないんだよ!なんか足が○とかでえ〜・・○○に5万円(優勝賞金)あげちゃったな〜(笑)」
 
なっなんですと〜?(汗)←by 知る人ぞしるWINちゃん(爆)
 
鏑木さんが今年も通った道だと思って深呼吸しておいたのに(笑)
鏑木さんが1位で駆け抜けた予定の道だったのに・・・・。
 
一気に疲れてしもうた・・・・。
 
なんかずっとついてくるのでちょっと聞いてみた。「あの最後のランナーって誰ですか?」・・・・
ビリっ♪
ビリっ♪

「あなたです!」 ぎゃ〜〜!?・・・・まさか私が最後だなんて!?
 
1人リタイアしたのかいつのまにか抜かしたのかは分からない、がっあまりにも悲劇だ(笑)
 
えくんちょは初めてこっそりメソメソしていた。情けないような・・・・。そんな気持ちで・・・。
 
平丸の分岐からは最後の下りに相応しい極上の獣道で(爆)
こんな所を鏑木さんはびゅんびゅん駆け抜けたかと思うと信じられなかった。
 
無線が何度も
「今 ○キロ付近にいます。○時○分にはゴール出来そうです。私のついてる選手は大丈夫です。」と交信していた。
 
この○時○分が交信する度伸びていくのであせった。
 
えくんちょはそこでこのレースで初めて カーブで滑って転倒した。
西日の木漏れ日
西日の木漏れ日

それでも車の走る音がかすかに聞こえてきた!でもまだ獣道は続いた。
 
かすかに遠くで「最後のランナーがこちらへ向かっています〜〜」というアナウンスが聞こえていた。
 
まだ会場なんて見えなかった。
 
でも道路と山道の入り口が見えた!
警備の方はまだ立っていた!私の為にである!
 
その方にスィーパーさんは最後ですといって私は頭を下げるしかできなかった。
 
でも心は晴れ晴れとしていてメソメソしていた自分はあまりにも遠い過去の存在になっていた。
 
路上であるおばちゃんが最後の私に気がついて「水だよ!」とご馳走してくれた。手を振って別れた。
警備の方(警察官?)も最後だと聞いてご苦労様でした!と言ってくれた。
 
ロードを右にはいって 大きな倒木のしたをくぐった。
気迫のラストラン
気迫のラストラン

スィーパーさんが「テレビカメラがいるんで会場ではラストランを決めてくださいね♪」と言った。
 
でも走れる足はもはや無かった。
 
でも会場が見える手前になると自然に足が動き出し走っていた。
 
ゴールの会場が見えると「最後のランナーが帰ってきました〜〜!」と放送が掛かり
50m手前付近からテレビ神奈川のカメラマンが私のラストランを追いかけて撮影してくれました!!
 
沿道にはスタッフさんが勢ぞろいしていて私は手を振りながら答えました。
 
もう誰もいないと思ってただけに感動しました。
いつもの私ならメソメソする所ですが今回は心の底からの笑顔でした。
 
ゴールの瞬間はスローモーションでした。腕を上に上げて喜びを爆発させていたのを覚えています!
建築家(笑)
建築家(笑)

そして夢にまで見た完走証をてにしました。
 
「11時間50分28秒」やっべ〜本当に12時間耐久してもうた(爆)
 
女子48人中48位、総合523人中523位というビリの金字塔を建立(笑)
 
 
YES?
YES?

そこで再びテレビ神奈川の取材が入りました。
最後のインタビューで「また来年も参加しますよね!?」と聞かれて 
これが最後だと心に決めていたのにもかかわらず・・
 
テレビカメラの手前上 「はい」 といってしまいました(爆)
 
ほんとの事なんてTVを前にしていえますか(笑)?
ミラクル☆(笑)
ミラクル☆(笑)

完走うどんとアンパンをもらいました。
 
アミノ○リューは5本ももらえました。
そして疲れた体にムチ打って参加賞の9時まで営業の温泉に行きました。
 
がっ前回と場所が違ってどこにも地図が無い!
カーナビでどうにか探し当て そこについたら女の人が
玄関に「本日の受付は終了しました。」っていう看板を出す所でした。
 
 
血マナコになってダッシュで玄関を突破したら受付は8時までだと(笑)・・・。
 
この時 手元の時計は「7時59分」だったので一番厳しい関門でした(爆)
 
今回はつかれきってしまい、お台場のオムライスにはいけませんでした。
 
んっ?ちょっと待てよ・・・。この首に巻いてるタオル・・・奥日光のやつじゃん(爆)
 
帰ってからの数日は筋肉痛で動けず 
さらに自宅で120時間は筋肉痛に耐久するえくんちょなのでした(涙)
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Last updated: 2005/11/26